診療方針

当院は日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会の認定研修施設、日本内科学会の教育関連病院となっており、筑後地方南部の呼吸器病センターとして呼吸器疾患に対する専門的な医療を、必要に応じて外科、放射線科と綿密な連携の下に提供することを基本としています。また当院は福岡県南部の結核の最終診療拠点として位置づけられています。病病連携、病診連携を重視し、患者さんの病態に応じてその診療に最も適した医療機関で診療を受けられるように必要に応じて紹介、また呼吸器疾患患者も治療方針が決まり安定している場合は患者さんの希望なども考慮の上、紹介元などの医療機関に紹介しています。またセカンド・オピニオンも積極的に行っています。


外来

月曜日~金曜日の午前に外来診療(新患、再来)を行っていますが、救急患者や紹介患者は午後でも随時対応しています。新患は日本呼吸器学会専門医が担当し、紹介患者を主に、紹介のない患者も診療しています。
セカンド・オピニオン外来を金曜日午後に行っています。


入院

塗抹陽性の結核患者様(国の政策医療)を中心とした入院診療ですが、筑後地方の結核診療のセンターとなっておるため様々な疾患の診療経過中に結核菌塗抹陽性となった患者様の紹介入院や、結核とともに合併疾患の診療や、近年増加の著しい非結核性抗酸菌症患者様の診療経験も豊富です。

肺癌に関しては外科、放射線科と毎週カンファレンスを行って手術適応のある場合は外科へ、当科では化学療法を担当しています。もし化学療法の対象外となった場合でも緩和治療を中心に診療しており、当科の肺癌診療の特色のひとつです。また、間質性肺炎は外科の協力の下、積極的に胸腔鏡下肺生検を行い、治療方針の決定に役立てています。胸腔鏡下肺生検は1994年10月に1例目が行われて以後、69例という施行数は九州の国立病院機構の病院では最多となっています。

呼吸不全患者様については急性、慢性を問わず、酸素療法、人工呼吸管理(非侵襲的人工呼吸を含む)、栄養管理を含め積極的に診療にあたっています。

睡眠時無呼吸症候群に関しては一泊入院で、ポリソムノグラフィー検査を行っています。


気管支鏡検査、内科的胸腔鏡検査

日本呼吸器内視鏡学会専門医4名を中心に呼吸器病研修中の医師が加わり、原則毎週火、水、金曜日午後に気管支鏡検査、経気管支肺生検検査、胸腔鏡検査を行っています。また、蛍光内視鏡検査も導入しており、気管支表面の小隆起性病変の早期診断に役立てています。


医療関係者の方へ


6名の呼吸器学会専門医(うち指導医3名)、4名の呼吸器内視鏡学会専門医が勤務しており、これから呼吸器内科の専門的な臨床研修を志す医師にとっては申し分ない教育環境です。呼吸器疾患の診療に必要な気管支鏡検査、胸腔鏡検査、胸腔ドレナージ、気管内挿管、人工呼吸管理、中心静脈カテーテル挿入などの手技を習得できます。教育を兼ねて毎週月曜日には外科、放射線科と合同でカンファレンス。毎週木曜日はCPCを行い、胸部X線写真やCTの読影能力の向上に役立てています。また呼吸器内科病棟および結核病棟でのカンファレンスでは呼吸器疾患、結核、非結核性抗酸菌症の診断、治療、各種合併症の診療について臨床能力の向上を図っています。呼吸器学会や内科の地方会をはじめ各種研究会には若手医師に症例報告を積極的に行ってもらい、発表したものについては論文化するよう指導しています。

臨床研究に関しては、結核、非結核性抗酸菌症、間質性肺炎などを主軸に、呼吸器学会、結核病学会総会、呼吸器内視鏡学会を中心に研究発表を行ってきましたが、臨床研究部が正式に発足したのを機に、臨床研究に対する活動性をより高めるため、呼吸器内科および内科医師全員が最低1つ研究テーマを持ち臨床研究に取り組んでいます。毎週木曜日には呼吸器内科、内科の医師全員参加のリサーチカンファレンスを行い、研究の進捗状況、問題点などを発表してもらい、参加医師全員で活発な討論を行っています。また国立病院機構呼吸器ネットワークを通じた共同臨床研究にも様々な形で参加し、エビデンスの作成のための協力をしています。

日本呼吸器内視鏡学会専門医 4 名を中心に呼吸器病研修中の医師が加わり検査を行っています。平成 26 年度は年間 144 例の気管支鏡検査を行い、経気管支肺生検 84 例、末梢孤立性病変に対する診断率は 69%(2 cm以下50%、2 cm以上 77%)でした。平成 22 年からは中枢 EBUS に加え末梢 EBUS を活用し、更に平成 28 年からはナビゲーションシステムを導入し診断率の向上に努めています。合併症は気胸 0.56%、大量出血 0.16%でした。また、蛍光内視鏡検査も導入しており気管支表面の小隆起性病変の早期診断に役立てています。原因不明の胸水症例については胸腔鏡検査を随時行っています。

人口の高齢化とともに呼吸器疾患患者様は今後増加していくことが予想され、有明・筑後南部地域における呼吸器疾患の診療センターとなっている当院における呼吸器専門医の需要はますます高まるものと思われます。キャリアアップを計りたい医師ならば、当科で3年程度経験を積めば呼吸器学会や呼吸器内視鏡学会の専門医の取得ができます。昨今は患者様の医療に対するお考えも厳しくなってきておりますが、当院に来院する患者様の医師に対する眼差しは概して温かく、その面でも当院は大変診療しやすい環境にあります。都会の病院で疲れた諸兄にとっても医療に集中できる魅力ある病院だと思います。また前述したように臨床研究部が正式に発足し、臨床研究に対する各医師の熱意も高く、また研究環境も徐々に整ってきており、臨床研究に興味のある医師にとっても魅力的な病院であると考えられます。

外来患者数(H26 年度) 12,888 人 紹介率(年平均) 77.3% 新患内訳 肺癌、肺炎、肺結核、非結核性抗酸菌症、気管支炎、間質性肺炎、胸膜 炎、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、気胸、肺アスペルギルス症、肺気 腫、睡眠時無呼吸症候群、その他慢性咳 入院患者総数(H26 年度) 860 人 入院平均在院日数 40.7 日(一般) / 54.7 日(結核) 入院患者内訳 肺癌、肺炎、肺結核、非結核性抗酸菌症、気管支炎、間質性肺炎、胸膜 炎、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、気胸、肺アスペルギルス症、肺気 腫、睡眠時無呼吸症候群

川崎 雅之
病院長
  • 昭和61年 広島大学医学部 卒業
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医・代議員
  • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・評議員
  • 日本内科学会認定内科医・指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本がん治療認定医機構認定医・暫定教育医
  • 日本肺癌学会評議員
  • 九州大学医学部臨床教授
  • 日本結核病学会結核・抗酸菌症認定医
  • ICD(日本呼吸器学会)
若松 謙太郎
臨床研究部長
  • 平成2年 鹿児島大学医学部 卒業
  • 日本呼吸器学会専門医・指導医
  • 日本呼吸器内視鏡学会指導医・専門医
  • 日本内科学会認定内科医・指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本がん治療認定機構がん治療認定医
  • 日本結核病学会結核・抗酸菌症指導医
  • ICD(日本化学療法学会)
  • 化学療法学会認定医
出水 みいる
呼吸器内科部長
  • 平成5年 新潟大学医学部 卒業
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本臨床腫瘍学会暫定指導医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本医師会認定産業医
  • 肺がんCT検診認定医
伊勢 信治
呼吸器科医長
  • 平成10年 九州大学医学部 卒業
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医
  • 日本内科学会認定内科医
原 真紀子
  • 平成15年 香川医科大学医学部 卒業
  • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本結核病学会結核・抗酸菌症指導医
野田 直孝
  • 平成15年 長崎大学医学部 卒業
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医
  • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本結核病学会結核・抗酸菌症認定医
岡村 恭子
  • 平成17年 佐賀大学医学部 卒業
長岡 愛子
  • 平成18年 三重大学医学部 卒業
  • 日本内科学会認定内科医
合瀬 瑞子
  • 平成21年 久留米大学医学部 卒業
岡村 晃資
  • 平成24年 九州大学医学部 卒業
川床 健司
  • 平成26年 長崎大学医学部 卒業